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哀愁自悠人のふぉと つれづれ

ふと出会うシーン・・・   その感動の一瞬を・・・
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苔むす屋根 
2010年 12月 22日 |
古くからある建物の屋根や樹齢を重ねた大木、清流の脇の岩などに付いた苔は鮮やかな緑を放ち、清々しく、ひっそりとして美しいと感じる。
最近は使われなくなった「苔むす」の言葉であるが、「苔むす」という言葉は、万葉集の中では年月の経過や永劫として、平安以後の歌ではコケの美しさ、静けさ、清々しさを歌われている。
 「むす」の漢字は「生」と「産」が当てられ、「生」は植物が土中から出て成長する事。「産」は草木の新芽が成長する事を意味し、同じ系列の言葉「むすぶ」は、「生す子」;息子、「生す女」;娘を生む男女の「結び」だと言われる。
君が代に詠われている「苔むすまで」も、苔が生えるまで長く、結んで末長く発展する事を意味しているらしい。

苔のある風景にはそれぞれに様々な趣があり、長年にわたる命を育む力強さと静寂、孤独と云った情緒を感じる。

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奈良県 宇陀市






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