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哀愁自悠人のふぉと つれづれ

ふと出会うシーン・・・   その感動の一瞬を・・・
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羊歯
2010年 11月 21日 |
薄暗い日陰の中、射し込む光に照らし出される羊歯が好きである。

「羊歯」の名前は、羊の歯に似ているとする説や、歯ではなく羊の角のように巻いているからとする説、
または、歯形のような葉が枝垂(しだ)れているから等諸説あるが、どれも正確には判っていない。
小さい頃、家の日陰に数々の羊歯が生えていた。花も種子もなく、常緑で茂ることから日本では繁栄と長寿を願う正月の飾り物に使われ、ヨーロッパでは古くから魔法の草とされている。
ウラジロ・ワラビ・ヘゴ・シノブ・サンショウモなど世界に約九千種存在し、羊歯は太古の昔からずっと羊歯である。

道端で鮮やかな羊歯と苔の共演を見た。石塀に粘びりついた苔、そこから生えた羊歯、暗い緑に潜む美しさが潤い、ヒンヤリとした静寂の中、羊歯明りが眩しく目に映った。

「日陰の羊歯の湿った匂いが・・・・・・・・」とワインの香りを喩える評論家が居る。暗い所で湿った羊歯明りの美しさと独特の芳香を讃えたものだろう
ボジョレー・ヌヴォー(Beaujolais nouveau)が先日解禁され、PETボトルの是非が喧しい。
来年度からは硝子瓶のものだけにボジョレーが冠されるらしい。
ヌヴォー解禁日までの短期間に香りや味が変わる事は無いと思うのだが・・・・・・・。

価格破壊の恩恵を受けて、「羊歯の香り」を堪能した人も多いことだろう。

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奈良県 宇陀市





2 苔と羊歯の共演 
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